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神は細部に宿る

デザインをするときは、可能な限り宝石を
金属から外してルースの状態でイメージを
膨らませています。
 
ルースというのは金属にセッティング
されていないカットされた宝石のこと。
 
宝石のシェイプ、深さ、カットから放たれる
光の加減を実際に目にして、
そこでジュエリーを設計していきます。
 
昔サラリーマン時代、オブジェのデザインを
したこともありました。この時は金属を使い
形を作り上げていくのが私の役目。
でも今はいかに石を活かすか、
持ち主の個性と相乗効果を生み出せるか、
それを具現化するのが私の役目だと考えています。
 
宝石を外したジュエリーの土台は、
建築物のようでとても美しく、
特にこのように細部に細工が施されたものには
作り手の創意工夫の息吹を感じ、
ため息がでます。
神は細部に宿るとは、このようなことを言うのでしょう。