リサイズ&新品加工の話


リサイズ=サイズを変えること
新品加工=新しい物のように歪みを修復し、傷を磨くこと
です。
どちらもクラフトマン(職人)の手が入る、高い技術が求められる加工。
Afterの画像を見ると、撮影している私が若干写り込むほどピカピカに磨き上げられているのが分かりますか?プラチナならではの光沢がそうさせています。まるで鏡。。笑
一方でBeforeの画像は細かい傷がたくさんついて味わい深いですよねぇ。まるで年輪。使っている人によって傷のつき方は変わるし、それがまた個性になって渋みが出ています。
私はどちらも好き。
ですが、リサイズの工程が理由で今回は磨きもさせていただいたんです。
リサイズする時は一度リングを切って、新しく金属を入れてサイズアップしたり。または切って余分な金属を取り除きサイズダウンします。
もっと簡単な他の方法もあるのですが、耐久性の面からHAYASEではこの手法を取り入れています。
カットしたら火をあてて加工していくんですが、その時にどうしても傷がついたり加工の跡がついてしまうんです。ですからお客様にはそのことをお断りした上で、磨き仕上げをさせていただいています。
多くの方は喜んでくれますが、中にはちょっと残念そうになさる方もいますね。その場合はまた1から、新しい歴史をリングに築いていっていただけるようにお話ししています。
今回加工したのはペアリング。
パートナーと共に過ごす中でお揃いのものってどれほどあるでしょう。案外ないと思うんですよね。だからこそペアリングは特別だと思うんです。
古代エジプトでは『円形のリング=永遠』を意味し、結婚の象徴とされました。切れ目がない永遠に輪がまわる、続くというそんな意味を持たせたのでしょう。
人間の感性って素晴らしいですね!
こういう歴史を感じるたびに、人間に生まれてよかったと思います。これからも目の前の一つひとつと通じて、歴史や文化を感じていけたら幸せです。
HAYASE
大瀧由希