プロポーズの先へ
念入りに計画した突然のプロポーズは
ディズニーランドへの小旅行と共に
キラキラ輝く記憶になった。
あれから僕たちは新生活に向けて
一歩ずつ歩みを進めている。
医療従事者の彼女と
勤務時間が変動的な僕たちの暮らしは
一緒にいられる時間が短い分
ゆったりとしている。
ひとつひとつじっくり進む日々は
まるで植物を育てる温室のように
新鮮な空気が生まれ温まっていて
清々しい。
そして今日は結婚指輪を受け取りに行く日だ。
緩やかにリズムをとるようなデザインは
2人ともとても気に入って
試着したときのつけ心地の良さに
また顔を見合わせて「これにしよう」と決めたんだ。
彼女のリングには
ダイアモンドと2石のサファイア。
サファイアは青しかないと思っていたけれど
実は無色から黒まで全色あるらしい。
不思議な宝石だなぁと思った。
この宝石は内包物が少なく
透明度が高いそうだ。
こんなに小さいのに鮮やかな発色が
まるで彼女のようだと思う。
これからの人生、よろしくお願いします。
君と指輪へ。
*この物語はフィクションです。
◇About Story◇
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