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初心者さん向け いいカラードストーン(色石)の選び方

暑い日が続きますね。
こんな日は無理をしないで涼しい建物の中で
ゆったりとした時間を過ごすのが贅沢。
私は今日はアトリエでジュエリー製作をしています。
実は今月は大きな販売会が2つ+小規模のものが1つあるんです。
山形市と東京都であるのですが、
私のジュエリーをどなたが選んでくださるのか、その出会いを思うと今からドキドキします。

今は夏なので涼しげで透明度の高いカラードストーンを仕入れました。
バープリッシュピンク、深いブルー、そして照りが強いモスグリーンなど、見るだけでもうっとりする地球の宝物です。これを一つ一つジュエリー に仕立て上げます。

さてこのようなコラムを書くのは非常に久しぶりなのですが、
ホームページのブログを読んでくださっている方が意外といらっしゃることを知り、じゃあ気負わずに書いてみようかと思い立ちました。

そこでまず今回は「初心者さん向け いいカラードストーンの選び方」を書いてみたいと思います。
昨今はミネラルショーなどで誰でも気軽に宝石を買えるようになりましたよね。
もちろん詳しいマニアさん達は、独自の考えを持って選んでいることと思いますが、そこに至るまでがなかなか長い道のりでハードルが高いのではないでしょうか。

買うかどうかわからない宝石を目の前にして、どのように何を選んだらいいのか、そんなことをツラツラと書いてみたいと思います。実際私も昔は選び方がわからず、相場もわからず、ひたすら困っていた時期があります。
これが分かれば誰でも楽しく自分だけの石選びができますから、ぜひ読んで試してみてください。
とはいえ、これが正解!正しい!というものでもありません。
あくまで初心者さん向けです。
”心が楽しくワクワクするような選び方”と思っていただければ幸いです。

(1)
宝石の中から「これはいいな」とピンとくる石をまず見つけます。
価格は度外視。安いのが悪いわけではありません。
そもそも宝石の価格設定の要素に希少性があります。
どんなに美しくても多くの地域で産出しやすい宝石なら価格は下がるのが常識。
ですからあくまでも感性で(心の中にあるお金という囚われから離れて)観察しましょう。

 (2)
いいなと思う石をいくつか見つけたら、次にケースから出して観察します。
店員の方に出していいか聞いて、了承いただいたら専用のトレーの上に出します。
(おそらく、店員の方が出してくれるはずです)
トレーから出してみるポイントは、様々な角度から眺めること。
光の当たり方によって現れる色に変化がある石もあります。
近づいたり少し離れたりして観察しましょう。
素手で宝石に触ることを良く思わない業者の方もいますから、触りたい時は先に確認しましょう。

(3)
もし可能なら、太陽の光のもとで観察します。
この時が最も美しく宝石が輝く時です。
感動の瞬間です!

(4)
店員の方に許可をもらい、手の甲の指と指の谷間に石をそっと置きます。
手を動かして光源の元で輝きを確かめます。
「欲しい!」と心が動いたなら、その宝石は選ぶべき石です。

ちなみに私の場合、本当に欲しい宝石に出会うと
「指輪にしよう」とか「これはイヤリング」など
つけるイメージがすぐに湧いてきます。
これも本当に欲しいのかどうなのかを見極めるポイントにしています。

 

逆に、綺麗だとは思うけど着用イメージが湧かない時は一旦その場を離れて冷静に考えます。
多くの場合、こういう時は購入に至りません。
頭で考えて判断する=本心から欲しいとまでは思っていない証拠だと私は考えているからです。
「まぁまぁ綺麗だな、安いし買ってみるか」と思う石もお勧めしません。
妥協で購入した宝石はほとんどの場合、この先身につけることはないでしょう。
宝石はいつも身につける相棒のような宝物。
妥協して手に入れた相棒といつも一緒にいたいと思いますか?

いかがでしたか?
私がお勧めする初心者さん向け、カラードストーンの選び方でした。
天然石は一つ一つ違うもの。
まるで私たち人間と同じですね。
相性が合うものがあれば、そうでないものがあって当然。
ぜひあなたの生涯の相棒が見つかることを祈っています。

大瀧