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日本人のDNAに刻まれた ゆらぎ の記憶

広大な海を連想させるブルートパーズ。
そしてサイドには水面の輝きを表現する
ダイアモンドがセッティングされています。
生命の起源である深く広大な海を
プロポーズの思いに投影し
お作りしたエンゲージリングです。
センターストーンを送り主の思いに見立て、
大切に両腕で抱え女性へプレゼントする。
その光景をイメージしデザインしました。

 

 

 

エンゲージリング(婚約指輪)は日本では
ダイアモンドがほとんどですが、
ヨーロッパではカラードストーンの場合も珍しくありません。
自由な表現が、まるで二人の個性を
象徴するかのような美しい輝きです。

 

 

 

実はこのリング、アシンメトリー(*)のデザインです。
左右非対称の構成は和の空間に
よく用いられます。
実はこれには歴史的な背景があるようです。
縄文時代まで遡ってみると、
縄文式土器も実はアシンメトリーなのです。
その後渡来文明の影響で
シンメトリー(左右対称)が主流になりますが、
8000年も縄文時代が続いたことを考えると
日本人のDNAに左右非対称を愛する感覚が根付いていることを思わせます。

 

 

一方シンメトリーは西洋美の規範と言われ、
見る人に安定感・正面性・精度感・
権威性などを想起させます。
0か100ではなくその間で揺れ動く
ゆらぎを楽しむのが日本人なのかもしれません。

*アシンメトリー:ある軸線に対して形や配置、色などが左右非対称であること。