美しき夫婦の物語
結婚記念日に何か覚悟を示せるような
そして永遠に残るものを。
と、妻には内緒でペアリングを依頼した。
私には3人の娘と
息子が一人。
仕事は大工の棟梁だ。
結婚生活はもちろん苦楽ありだが
私をずっと支えてくれた妻を大切に思い
ずっと愛している。
女性として、妻として、
そして人生を共にする伴侶とした大切な人だ。
彼女はサッパリした性格で
いつも笑顔で
私についてきてくれる。
例えば、
「突然今から一泊で旅行に行くぞ!」
と言っても
驚いながら楽しそうについてきてくれる。
そんな女性だ。
(そんな人はなかなかいないらしい)
リングをデザイナーに依頼するのは初めてだった。
娘を表す赤い宝石を3石
そして息子を表す青い宝石を一石
使って欲しい。
それだけ頼んだ。
私の元へやってきたデザイン。
それは「水鏡」
浄らかで力強い縁を水に例え
そして私たちのあるがままを映し出しているリング、という意味を込めてくれたそうだ。
水の流れがツタ模様のように描かれている
このデザインを一目見て気に入った。
そしてデザイナーからのギフトもあった。
リング内側に入れられたダイヤモンド。
これは私たち夫婦を表しているらしい。
ダイヤモンドには純粋無垢の愛、の意味があるそうだ。
何十年も私と家族でいてくれてありがとう。
これからもよろしく。
そんな思いと共に、妻へ渡した。
*この物語はフィクションです。